介護職の紹介手数料は本当に必要?求人媒体と自社採用の使い分け
結論
介護職の紹介手数料が本当に必要かどうかは、採用状況によって異なります。
急な欠員補充、夜勤体制の維持、専門職採用、新規施設の開設など、短期間で人材を確保しなければならない場面では、人材紹介会社が有効な選択肢になることがあります。
一方で、毎回の採用を人材紹介会社に頼り、採用が決まるたびに紹介手数料を支払う状態が続くと、採用費は高くなりやすくなります。
つまり、紹介手数料が必要かどうかを考えるときは、人材紹介を使うか使わないかの二択で考えるべきではありません。
求人媒体、人材紹介、自社採用をどう使い分けるかが重要です。
求人媒体は、求職者に見つけてもらう入口です。人材紹介は、候補者と短期的に出会うための手段です。自社採用サイトは、施設の魅力を伝え、自社で応募を受ける基盤です。
この3つを使い分けることで、採用費を抑えながら採用力を高めやすくなります。
前提
介護業界では、今後も人材確保が続く課題です。
厚生労働省は、介護職員が2026年度に約240万人、2040年度には約272万人必要になると公表しています。介護職採用は、一時的な採用活動ではなく、長期的な経営課題です。
この状況で、人材紹介会社を使うこと自体は悪いことではありません。
採用担当者が少ない事業所や、急ぎで人材を確保したい施設にとって、人材紹介会社は候補者との接点を作る有効な手段です。
ただし、人材紹介会社だけに依存すると、自社で応募を生み出す力が育ちにくくなります。
求人媒体に掲載しても、自社ホームページに採用ページがなければ、求職者は応募前に不安を感じます。紹介会社から候補者を紹介されても、公式サイトに職場の雰囲気や求人情報がなければ、候補者に施設の魅力が伝わりません。
求人媒体や人材紹介を活かすためにも、自社採用サイトが必要です。
採用費を抑えるためには、外部サービスと自社採用を組み合わせる考え方が重要です。
実際の流れ
介護職採用で、求人媒体、人材紹介、自社採用を使い分けるには、まず採用の緊急度を整理します。
すぐに人員が必要な場合、人材紹介会社を使う選択肢があります。夜勤体制が維持できない、新規施設の開設が迫っている、専門職が必要など、時間的余裕がない場合です。
一方で、長期的に採用費を抑えたい場合は、自社採用サイトを整える必要があります。
公式ホームページや採用サイトに、職種別求人ページ、仕事内容、給与、勤務時間、休日、福利厚生、職場写真、スタッフの声、FAQ、応募フォームを用意します。
求人媒体を使う場合も、自社採用サイトは重要です。
求人媒体で施設を見つけた求職者が、施設名で検索し、採用ページを見ることがあります。そこで職場の雰囲気や働き方が伝われば、応募につながりやすくなります。
人材紹介会社を使う場合も同じです。
候補者が面接前に採用ページを確認できれば、施設理解が深まります。紹介会社の担当者に採用ページを共有しておけば、候補者への説明にも使えます。
つまり、自社採用サイトは、求人媒体や人材紹介を使う場合にも効果を高める土台になります。
よくある失敗
紹介手数料を抑えようとしてよくある失敗は、人材紹介会社を完全にやめようとすることです。
急ぎの採用では、人材紹介が必要な場面もあります。紹介会社を使わないことで欠員が長引き、現場負担が増えれば、既存職員の疲弊や離職につながる可能性もあります。
採用費を抑えるためには、必要な場面で使い、通常時には自社採用を育てることが大切です。
もう一つの失敗は、求人媒体と自社採用サイトの役割を混同することです。
求人媒体は求職者との接点を作る場所です。自社採用サイトは、施設の魅力を伝え、応募を受ける場所です。
求人媒体に掲載しているから自社採用サイトはいらない、という考え方は危険です。
求職者は求人媒体で施設を見つけた後、自社サイトを確認することがあります。そのときに採用情報が整っていなければ、応募前に離脱される可能性があります。
また、自社採用サイトを作っただけで応募が増えると考えることも注意が必要です。
自社採用サイトは、作って終わりではありません。募集職種、写真、スタッフの声、FAQを更新し続けることで、採用基盤として機能します。
注意点
紹介手数料を見直すときは、採用費だけでなく定着も見る必要があります。
安く採用できても、すぐに退職してしまえば、再度採用費が発生します。応募数だけでなく、面接率、採用率、定着率まで確認することが重要です。
介護労働安定センターの令和6年度調査では、訪問介護員・介護職員2職種計の採用率は14.3%、離職率は12.4%とされています。介護採用では、採用できるかだけでなく、働き続けてもらえるかも重要です。
そのため、自社採用サイトでは良い面だけでなく、実際の働き方も誠実に伝える必要があります。
身体的負担、夜勤、記録業務、利用者対応、チーム連携など、大変な面もあります。それを隠して入職してもらうと、ミスマッチにつながります。
一方で、大変さを支える教育体制、先輩職員のフォロー、資格取得支援、相談しやすい環境を伝えることで、施設理解のある応募につながります。
求人情報については、Googleしごと検索に認識されやすい構造を整えることも有効です。求人タイトル、雇用形態、勤務地、給与、仕事内容などを整理し、JobPosting構造化データに対応することで、検索エンジンに求人情報として伝わりやすくなります。ただし、必ず掲載されるとは断定できません。
判断基準
介護職の紹介手数料が必要かどうかは、次の基準で考えます。
採用の緊急度は高いか。自社サイトから応募はあるか。求人媒体から応募はあるか。人材紹介経由の採用者は定着しているか。紹介手数料が年間で大きな負担になっているか。採用ページは整っているか。応募フォームはあるか。
急ぎの採用で、自社応募が少ない場合、人材紹介を使う必要があるかもしれません。
一方で、長期的に採用費を抑えたい場合、自社採用サイトの整備は避けられません。
自社採用サイトに必要なのは、募集職種一覧、職種別求人ページ、仕事内容、給与、勤務時間、休日、福利厚生、職場写真、スタッフの声、FAQ、応募フォームです。
さらに、応募者管理も重要です。
自社応募が来ても、返信が遅い、面接調整ができない、選考状況が管理できない状態では、採用につながりません。
まとめ
介護職の紹介手数料が本当に必要かどうかは、採用状況によって異なります。
人材紹介は、急ぎの採用では有効な手段です。
求人媒体は、求職者に見つけてもらう入口です。
自社採用サイトは、施設の魅力を伝え、自社で応募を受ける基盤です。
この3つを使い分けることで、採用費を抑えながら採用力を高めることができます。
紹介手数料を減らしたいなら、人材紹介を完全に否定するのではなく、自社で応募を受けられる採用導線を育てることが重要です。
次にやるべきこと
まず、採用経路別の実績を整理してください。
人材紹介、求人媒体、自社サイト、ハローワーク、職員紹介から、それぞれ何人応募があり、何人採用でき、どれくらい定着しているかを確認します。
次に、自社採用サイトを確認します。
募集職種、仕事内容、写真、スタッフの声、FAQ、応募フォームは整っているでしょうか。
不足している場合、紹介会社を追加する前に、自社採用サイトを整えることをおすすめします。
Kaigo Marketは、介護施設の採用サイト、求人情報、職場写真、スタッフの声、FAQ、応募フォーム、応募管理を自社で更新しやすくするサービスです。
求人媒体と人材紹介を活かしながら、自社採用も育てることが、これからの介護採用では重要です。